• ジェットコースター男

国内最強のマニアが選ぶ ココがすごい!?海外のジェットコースター4選


※画像はすべてジェットコースター男さん撮影


国内最強のマニア、ジェットコースター男さんにジェットコースターの魅力を語っていただく小連載。最終回は海外のジェットコースターを紹介。海外ならではのおどろきのジェットコースターが登場する。また、海外と日本ではジェットコースターの楽しみ方の違いなども紹介。



海外のおすすめジェットコースター


 世界中を飛び回り450以上のジェットコースターに乗った私が、今まで乗ってみて一番怖かった絶叫コースターや海外ならではのびっくり仰天する珍コースターを紹介します。コロナ禍で遊園地やテーマパークには足が遠のいてしまうこのごろですが、世界各国のジェットコースターを写真とともに紹介するので、海外へ行った気分で楽しんでほしいです。



一番怖かったジェットコースター

グラビティ・マックス(探索楽園:台湾)

 台湾にある世界でもめずらしいシーソー型のジェットコースター。最初ゆっくりと巻き上げで頂上まで登ると、なんとその先のレールが切断されています! この先どうなってしまうのかドキドキしていると、レールがシーソーのようにゆっくりと下に傾き、真下に向いた状態で停止、少し焦らされたあとにロックが外れて地中の中へ垂直に落下します。真下に向いた状態で焦らされていつ落ちるかわからない恐怖、今までいろいろなジェットコースターに乗ってきましたが一番怖かったです。



世界一速いジェットコースター

フォーミュラ・ロッサ(フェラーリワールド:アラブ首長国連邦)

 アブダビのフェラーリのテーマパークにある世界最速のジェットコ―スター。フェラーリのF1マシンをモデルにしたジェットコースターで、スタートして約4秒で世界最速の240キロメートル(ギネス記録)に達します。生身で体験する240キロメートルは異次元の世界。速度が速すぎて空中のほこりや虫などが目に入ると危ないので、安全のためにスカイダイビングで使用するゴーグルを着用して乗車します。


宗教上の理由で素顔を見せない女性のために髪や顔を覆うカバー(覆面のようなもの)が準備されており、ジェットコースターに乗るルールも国によって違うので印象に残っています。



演出がおもしろいジェットコースター

チーターハント(ブッシュガーデン:米フロリダ州)

「チーターハント」は名前のとおりチーターをモチーフにしたジェットコースター。途中に何度も急加速するポイントがあり、チーターになって獲物を追いかけるような感覚を体験することができます。実際に、走行するコースの途中に本物のチーターがいるのもアメリカならではのダイナミックな演出でおもしろいです。


 ブッシュガーデンは動物のテーマパークということもあり、ほかにもコブラやコンドルなど様々な動物をモチーフにしたジェットコースターが設置されています。



一味違ったスリルを体験できるジェットコースター

ローラーコースター(南昌之星遊楽園:中国)

 中国の南昌にあるミニサイズのジェットコースター。中国のジェットコースターと聞くと不安に感じる方がいるかもしれませんが、まさにそのとおりで、乗り場近くにボロボロになった車両が放置されており乗車前から不安をあおります。


 また、コースの真横に洗濯物を干してあり、ジェットコースターの風で洗濯物を乾かすという日本では考えられない珍景色を見ることができます。裸の大将のような白いタンクトップと短パンのおっちゃんが不愛想に運転操作しており、メンテナンスは問題ないのか?このまま乗っても大丈夫なのか?と一味違ったスリルを体験することができます。


 文化の違いといえば、韓国では、ジェットコースターの順番待ちをしている間、若者やカップルが記念として壁や通路にマジックで落書きをしていたり、先ほど触れたアラブ首長国連邦では、宗教上の理由から専用の頭を覆うカバーが準備されていたり。実際に現地を回ることで、それぞれの国ならではのジェットコースター文化を知ることができました。




アメリカと日本の違い


 ローラーコースター大国のアメリカでは、若い人たちだけではなく老夫婦が楽しそうに乗っている姿を見かけます。ファンが集うコミュニティーも多数存在しており、コースター文化が盛んで、誰でも気軽に乗りに行ける環境が整っています。コースターに乗ることが当たり前のことのように、日常に溶け込んでいるのです。


 しかし、日本ではどちらかというと、遊園地やテーマパークは家族や恋人と遊びに行く特別な場所であり、中でもジェットコースターに乗ることは非日常の体験という印象が強いです。日常ではないけれど、逆に特別な体験だからこそ忘れることがなく、子どもの頃にお父さんと一緒に乗った! 小さくて乗れなかった子供が大きくなってお母さんと一緒に乗れるようになった!など、いつまでも思い出として残るのです。


 日本人にとってのジェットコースターとは、友達や恋人との思い出をつくり、家族の絆を深めることのできる特別な存在だと言えるのではないでしょうか。



コロナ禍におけるジェットコースターマニアの活動


 今回紹介したコースターは実際に乗車したものばかりですが、現在はコロナ禍で海外へ行くことができなくなり、日本各地の遊園地やテーマパークを巡っています。昔ながらの昭和レトロなジェットコースターや、ブレーキの効きが弱くスタッフが手で押してホームまで戻すジェットコースターなど、日本国内にもまだまだ見落としていたおもしろいジェットコースターがあることに気づきました。


 今まで見向きもしなかった地方の小さなジェットコースターにも乗りに行くようになり(第2回)、コロナ前よりも逆に乗る頻度が増えたような気がします。また、気持ちの上での変化として、普通に遊園地に行ってジェットコースターに乗ることが実は当たり前ではなかったことに気づかされました。


 緊急事態宣言で多くの遊園地やテーマパークが休園になり、ジェットコースターに乗りたくても乗れない時期が続いたこと、としまえん閉園のニュースや地方遊園地の経営難のうわさもあり、いつ乗れなくなるかわからない、乗れるうちに乗りたいという気持ちが強くなり、ジェットコースタ―に乗れるありがたさをかみしめて大切に乗るようになりました。乗る頻度が多くなった要因も、乗れるうちに乗りたいという気持ちが関係しているのかもしれません。コロナ禍により、以前に比べてジェットコースター愛が強くなったような気がします。


 このたびは3回に渡り、さまざまな角度からジェットコースターの魅力を紹介させていただきました。小連載を見てジェットコースターに興味を持ち、現地まで乗りに行ったり、怖くても写真を撮る人が増えてくれるとうれしいです。日本でもジェットコースター文化が広まりますように……。



※今回紹介したジェットコースター一覧

グラビティ・マックス(探索楽園:台湾)

フォーミュラ・ロッサ(フェラーリワールド:アラブ首長国連邦)

チーターハント(ブッシュガーデン:米フロリダ州)

ローラーコースター(南昌之星遊楽園:中国)

ジェットコースター男

世界456機種(国内はすべて制覇)に乗車した経験を持つ。その素顔は日本で唯一のジェットコースター専門店(名古屋市大須)の店主。お店を経営しながら、ジェットコースターの魅力を発信している。

https://jetcoasterotoko.com/

あわせて読みたい

町家を活用した「HOTEL 講 大津百町」に見る、中小企業の町おこし