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会社が何を考えているのかわからない。

  • 執筆者の写真: カレー坊主
    カレー坊主
  • 2 時間前
  • 読了時間: 4分

【カレー坊主のお悩み相談 #02】今回の相談は「会社が何を考えているのかわからない」というお悩みです。パワハラでメンタルを病んだ40代の男性が、回復途中なのに職種転換を急かされ、不安と焦りを抱えています。カレー坊主さんが「待たせる勇気」と仏教の知恵を交えながら、答えます。



【相談】

パワハラでメンタルを病みました。所属している部署は「乗務員に戻れるまで待つ」と言ってくれています。ただ、所属長は「待つけど、ほかの職種へ転換してみたら」と言ってきます。「メンタルを病んだ乗務員をなんとかしたという実績を作りたい」とまで遠まわしに言われました。まだ完治してはいません。なのに急かされて不安しかありません。乗務員として残るか、駅員に戻るか、会社を辞めるか、悩んでます。(40代、男性、運輸業、てつひらさん)


【希望する回答の「辛さ」】

お任せ



【カレー坊主さんの回答】

てつひらさんへ。


「メンタルを病んだ乗務員をなんとかしたという実績を作りたい」


この一文、正直に言うと、ちょっと笑ってしまいました。もちろん、笑えない話なんですけどね。でもここまで正直に「人を成果物として見ています」と言えてしまうのは、ある意味すごいことです。悲しいことに、方向はだいぶズレていますが。


たぶんその所属長は、悪い人ではないのだと思います。むしろ「助けている側」にいるつもりかもしれません。だからこそ、厄介なんですよねえ。


悪意がある人は、距離を取ればいいだけです。でも善意で踏み込んでくる人は、こちらが傷ついていることに気づかないまま、さらに踏み込んできます。そして最後にこう言います。「良かれと思って」と。


てつひらさんが「会社が何を考えているのかわからない」と感じるのは当然です。なぜなら会社は、てつひらさんのことを考えていないからです。残念ながら考えているのは、どう復帰させるか、どう配置するか、どう処理するか。人ではなく、案件として扱っている。冷たいですが、これは多くの組織の現実です。


カレーは、焦って火を強くすると、表面だけがグツグツして中は整わないまま、最後は焦げてしまいます。


今のてつひらさんは、まだ中が整っていない状態です。それなのに外から「そろそろいいでしょ」と火を強くされている。これでは、うまくいくものも、うまくいきません。ただ、てつひらさんは料理ではありません。人間です。だから、焦がされる必要はありません。


選択肢についても整理しておきます。乗務員に戻る、駅員に戻る、会社を辞める。どれも間違いではありません。ただし、今決めるのは、だいたい全部間違いです。


カレー屋さんに入って、席につく前に「どれにしますか」と聞かれているようなものです。無理があります。


今必要なのは、判断ではなく時間です。そして、「待たせる勇気」です。急かしてくる人は、たいてい自分の都合で急かしています。だから、「まだです」と言っていいんです。それは弱さではありません。自分のペースを守る、まっとうな判断です。


急がなくていいです。仏教では「諸行無常」といって、すべてのものは変わっていくと考えます。今の状況も、てつひらさんの考えも必ず変わっていきます。


ただしそれは、「諸業務上」の都合で変わる必要はありません。会社の都合ではなく、てつひらさんのペースで、変わっていいんです。


焦って火を強くする必要はありません。ゆっくり煮込んだほうが、美味しいカレーになります。まずは体調を最優先に、ゆっくり、決めてください。


【答えた人】

カレー坊主

浄土宗僧侶/一般社団法人仏教カレー協会 理事

1984年生まれ、長崎県大村市出身。一般家庭に生まれ育ち、大学を卒業後すぐに縁あって僧侶の道へ進み、2008年に浄土宗教師となる。現在、 浄土宗長安寺(長崎県大村市)に勤務。誰もが気軽に参加できる無料イベント「いきなりカレー」や、地域の子ども食堂の運営にも参加し、地域社会と仏教を結びつける活動に力を入れており、カレー好きな僧侶 「カレー坊主」として、SNSを通じて日々の活動や仏教をユーモアを交えながら発信している。好きな言葉は「とりあえず、やってみる」。著書に『カレー坊主が教えてくれた みんなの仏教入門』(白夜書房)がある。


X(Twitter):@curry_boz


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