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自傷行為がやめられません|カレー坊主のお悩み相談

  • 執筆者の写真: カレー坊主
    カレー坊主
  • 10 時間前
  • 読了時間: 3分

イラスト:八木真理子
イラスト:八木真理子

【カレー坊主のお悩み相談 #03今回の相談は「つらいことが溜まると、自分を傷つけてしまう」という切実なお悩みです。40代の専業主婦の女性が、誰にも言えない苦しさの中で、自傷をやめられずにいます。その悩みに対して、カレー坊主さんが、きれいごとで片づけず、痛みの中にある人に向けて率直に答えます。



【相談】

ツラいことが溜まると、自傷行為をしてしまいます。しかも、結構酷い自傷行為です。どうしたらやめられますか?(40代、女性、専業主婦、みやさん)



【希望する回答の「辛さ」】

甘口



【カレー坊主さんの回答】

みやさん、こんにちは。


誰にも言えない苦しみを、言葉にして届けてくださり、本当にありがとうございます。


「結構酷い自傷行為をしてしまう」という言葉を読んで、私は最初、何か気の利いた言葉で、少しでも楽になってもらえないかと考えていました。心理学の話や、すべては移り変わるといった仏教の言葉で、この苦しさをふっと軽くできないか、と。


でも、途中で思い直しました。


実は昔、私の父が自己破産をし、一家離散のような状態になったことがあります。明日どう生きていけばいいかわからないどん底の苦しさの中にいたとき、人からかけられる「明けない夜はない」とか「執着を手放せ」といったきれいで正しい言葉が、ひどく空虚に響き、かえって強い反感を抱いた記憶があるのです。


本当にしんどくて、頭が真っ白になって、息も苦しいような夜には、きれいな言葉を受け取る余裕なんて、人間には残されていないんですよね。その感覚は、あり合わせの言葉や理屈で整えられるものではないのだと、自分の過去を振り返って痛感しました。


みやさんが自分を傷つけてしまうのは、弱さやダメさではありません。心の痛みがあまりに強いとき、それを体の感覚に置き換えることで、なんとか自分を保とうとしている。それはみやさんにとって、今日を生き延びるための命がけのやり方だったのだと思います。


だから、自分はダメだと責める気持ちがもしあるなら、その手を、少しだけゆるめてあげてもいいのかもしれません。みやさんは、ここまで本当によく耐えてきました。


とはいえ、やはりお体のことが心配です。


次にその衝動が来たときには、自分を傷つける手段を探す代わりに、近くにある分厚いタオルや毛布を、これでもか!と強くぎゅっと握ってみてください。氷をたくさん入れた、キンキンの冷たいお水をコップ一杯飲んでみるのもいいと思います。


あるいは、もし少しだけ動けそうなら、お鍋にカレーを作ってみてください。できなければレトルトカレーでもいいです。煮える音、湯気と一緒に立ちのぼるスパイスの匂い、手に伝わる温かさ。そういう小さな感覚が、ほんの少しだけ、今いる場所に戻る手がかりになることがあります。


うまくいかなくても大丈夫です。何かを根本から解決しようとしなくていい。どうしても苦しいとき、その時間をやり過ごすことができたら、それで十分だと思います。


うまく言葉になりませんが、みやさんの苦しみが薄らいでいきますように。少しでも自分を責めずにいられる時間が増えることを、同じ空の下から願っています。



【答えた人】

カレー坊主

浄土宗僧侶/一般社団法人仏教カレー協会 理事

1984年生まれ、長崎県大村市出身。一般家庭に生まれ育ち、大学を卒業後すぐに縁あって僧侶の道へ進み、2008年に浄土宗教師となる。現在、 浄土宗長安寺(長崎県大村市)に勤務。誰もが気軽に参加できる無料イベント「いきなりカレー」や、地域の子ども食堂の運営にも参加し、地域社会と仏教を結びつける活動に力を入れており、カレー好きな僧侶 「カレー坊主」として、SNSを通じて日々の活動や仏教をユーモアを交えながら発信している。好きな言葉は「とりあえず、やってみる」。著書に『カレー坊主が教えてくれた みんなの仏教入門』(白夜書房)がある。


X(Twitter):@curry_boz


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